スタートとゴールを結びつける新感覚パズルゲーム!「グラビティ・メイズ(Gravity Maze ThinkFun )」
目次
遊びという学び
グラビティ・メイズは2015年 Specialty Toy Of The Year, 2017年 Amazon知育玩具大賞 審査員特別賞を受賞した知育玩具です。この玩具は一種の3Dパズルとでも言えるようなもので、様々なパス(道)がついた高さの異なるタワーを設置し、玉がスタートからゴールまでたどり着くような回路を見つけることが出来ればゲームクリアとなります。パーツをよく観察し、玉の軌道を予測しながらタワーを配置していくうちに論理的推理力が鍛えられます。
このゲームの真の目的は60問の問題が全て解けるようになることではありません。問題が解けるようになったら、今度は自分で問題を作る番です。自分で問題を考え、自発性,構想力をも身につけることがこのゲームの真の目的であると言えます。
悩む楽しさを教えてくれる。グラビティ・メイズはそんな魅力を持つ玩具です。
開封前
開封後
カード60枚(難易度4段階),説明書,赤いターゲットタワー(ゴール),タワー9個,球3個,ゲーム盤1個が同梱されています。
パッケージ内部
説明書とトレーを取り除いた状態。
黒いトレーが高級感を演出しており、好印象です。
ゲーム盤
4×4マスに区切られており,それそれのマスにタワーを設置することが可能です。
また、一角に玉置き場があります。
チャレンジカード
チャレンジカードは全部で60枚。
問題にはBeginer(初級)・Intermediate(中級)・Advanced(上級)・Expert(熟練)の4段階の難易度があり、段階的に論理的推理力を養うことが可能です。
ターゲットタワー(ゴール)
一階建ての赤いタワーがターゲットタワーです。
6面のうち1面のみが空いており、その他の面から玉を受け取ることは出来ません。
このタワーに玉が届くとゲームクリアになります。
タワー
1~5階建てで、それぞれの階のブロック内部には球の通り道がついています。それぞれのタワーは色によって高さとブロックのパターンが異なります。また、タワーを分解することは出来ません。このゲームのプレイヤーは、それぞれのタワーに割り当てられたブロックを自分の求める場所に配置するために状況に応じてタワーの向きを変えたり、上下を逆さまにしたり、他のタワーと連結したりすることが求められます。
タワーの色と階層の組み合わせは以下の通りです。
黒…1階建て
紫…2階建て
黄…3階建て
緑(黄緑)…4階建て
青(水色)…5階建て
青のタワーは水平向きに寝かせて設置することが出来ません。ボードは4×4マスで、これをはみ出してタワーを設置することは出来ないルールになっているためです。
ブロックの種類
タワーのブロックには以下の4種類があります。
坂
上の階から受け取った球を隣接するブロックへ通すことが出来ます。
向きを垂直に180°変えると、同じ階で受け取った球を下の階のブロックへ通すことが出来ます。ただし、下の階が曲がり道あるいは十字路であった場合は球を通すことが出来ません。
向きを垂直に90°変えると曲がり道になります。
曲がり道
坂からの球を受けとり、右か左の坂あるいは落とし穴へ通すことが出来ます。
十字路
坂からの球を受け取り、球の侵入方向の先の坂あるいは落とし穴へ通すことが出来ます。向きを垂直に90°あるいは180°変えると落とし穴になります。
落とし穴
向きを問わない坂のようなもので、あらゆる方向から受け取った球を下の階のブロックへ通すことが出来ます。ただし、このブロックの下の階は黄色のタワーの1階を除いて全て同タワーの坂になるため、向きに対する自由度は結局坂とほとんど変わりません。向きを垂直に90°か180°変えると十字路になります。
遊び方
- 挑戦するチャレンジカードを選びます。
- カードの指示に従ってゲーム盤にタワーを設置します。タワーの向きは、タワーの最上部の枠にあるドットを目印にして揃えます。
チャレンジカード下部に”ADD TO GRID”と示されているマークは、迷路に使用するタワーを表しています。ここに記載されていない色のタワーはその問題では使用しません。また、タワーをゲーム盤に対して水平に設置する場合もあります。この場合はタワーのマークが横長になっています。
チャレンジカードでタワーの連結が支持されている場合、カードに示されている外側のタワーから積み上げていきます。写真はチャレンジカードの5番の場合のセッティングです。紫と緑のタワーの連結が指示されているので、外側の紫のタワーの上に緑のタワーを連結します。ドットの位置に注意して連結しましょう。
タワーを設置したら、玉を玉置き場に置いて準備完了。 - 玉がスタート位置からゴールまで到達するよう、カードで指定されているタワーを配置していきます。タワーの向き,他のタワーとの位置関係を考慮しながら配置を考えましょう。
タワーを設置し終えたら、いよいよ仮説の実証に移ります。スタートのタワーに球を入れ、ゴールのタワーに球が届いたらゲームクリアとなります。
ゲームクリア。やりましたね。
もし途中で玉が止まったり、コースアウトしたりしてゴールに届かなかったら、タワーの配置を見直してみましょう。 - どうしても正解が見つからないという場合は、チャレンジカードの裏面で解答を確認することが出来ます。解答を見ながらタワーを設置し、球の軌道をよく観察してみましょう。
ルール
グラビティ・メイズをプレイする際は以下の7つのルールを守ってください。
- チャレンジカードに示されたタワーの位置は、必ずゲーム盤の同じ場所,向きに設置します。
- タワー同士の連結には必ず出縁(タワーの先端に付いている連結のための突起)を使います。
パーツがパチッとしっかりはまるように、出縁を真っ直ぐにして差し込みましょう。
- 4つ以上のタワーを上に積んで連結することは出来ません。
- スタートとゴールのタワーの上に他のタワーを連結することはありません。
- 2つ以上のタワーが水平向きに連結されることはありません。
- タワーの上に別のタワーを水平に乗せて連結する場合、2つ以上のタワーで支えなければなりません。
※ただし、スタートとゴールのタワーで支えることは出来ません。
- タワーを水平に連結する場合、そのタワーがゲーム盤内の4×4のプレイ・スペースからはみ出してはいけません。
- 玉は2階層以上低いタワーに落とすことは出来ません。隣のタワーに移るときは1階層低い場所にのみ、移動が可能です。
- 十字路のブロックの上に玉を落とすことは出来ません。
- 玉は隣のタワーもしくはゴールへ進む前に十字路および曲がり道のブロックを2回以上連続で通ることは出来ません。
メリット
心踊るデザイン
古来より人は迷路に対して強い関心を抱いてきました。もちろん現代の子供たちも迷路が大好きです。カラフルなタワーの中を球が転がっていく様子は子供の目にはロマンの塊となって映ることでしょう。
親子で脳トレ
子供がもし遊び飽きてしまった様子になっても大丈夫。というのも、大人も十分に悩めるような難易度の問題もあり、脳トレとして遊ぶことが出来るためです。子供は「この玩具で遊べ」などと命令されると素直にうなずけず、拗ねてしまいますが、大人が子供のようになって玩具で遊んでいるのを見ると何をして遊んでいるのかと興味を持つものではないでしょうか(子供に限った話ではありませんが)。
子供に玩具を与えっぱなしにするのではなく、共有することは子供の遊びを促進する効果的な手段の1つです。子供と一緒に問題を解いてみましょう。案外、ハマってしまうかもしれませんよ。
電気不要
グラビティメイズで使用する玉は重力を原動力として動くので、電気が無くても遊び放題。心おきなく玉が動き回る様子を楽しむことが出来ます。
デメリット
出縁の摩耗
タワーを連結すると、出縁がだんだん摩耗していきます。新品でもちょっとガチャガチャと弄るとすぐに出縁が白っぽく変化するので、気になる方もいるかもしれません。ただ、正しい遊び方を守る分には、すぐに壊れて遊べなくなってしまうということはないと思います。高い場所から落としたり、投げたりしないようにご注意ください。
収納スペースの圧迫
パッケージが大きいので、収納する際はやや場所をとります。
おまけ
グラビティ・メイズ、いかがだったでしょうか。
このゲームの真の楽しさは、やはり自分で問題を作ることが出来るというところにあると言えるでしょう。
そこでオモコレはオリジナルの問題を作成しました。問題を作るにあたって迷路のテーマをあれこれと思案したのですが(ex.ゲームボードの一角からスタートし、対角でゴールする問題,全てのタワーを使用する問題,etc.)、最終的に「緑タワーを2本水平向きに設置する」というテーマにしました。
そして出来上がった問題がこちら。
水平に設置するとゲーム盤の一列を埋めてしまう緑色のタワー。これを既にほぼ全ての列にタワーが設置されているゲーム盤に、しかも2本設置しなければならないという、ゲームルールすれすれの難問です。グラビティ・メイズをお持ちの方は是非挑戦してみてください。
※ゲームルールすれすれというか、アウトかもしれません
オリジナル問題の答えについてですが、横に倒された緑のタワーがいずれも「出縁で」支えられている箇所が1箇所だけなのでルール上アウトだと思います。尤も、ルールブック自体その辺の記述が曖昧なので、間違っているのは私かもしれませんが。
コメントいただき、ありがとうございます!
確かにそうですね。
こちらのコメントもヒントとして、問題部分に追記させていただきます!